冬に最も弱る「腎」という臓器は、人の老化を司る大切な場所です。この時期の厳しい寒さに影響を受けて、腎の働きが悪くなると、腰や膝がだるくなったり耳鳴りがしたり冷えを強く感じたりするだけでなく、ひと冬で体の老化をぐっと加速させると言われています。

 

こんな寒い季節に積極的に摂りたい食材は、体を温め腎を強くする「黒い食べ物」や「海から採れるもの」。前回黒い食材をご紹介しましたので、今回は海の恵み食材を使ったメニューでお届けします!

 

海から採れる食材は「鹹味(=かんみ)」、すなわち‘磯の風味’を持っています。腎は塩分による塩辛さは苦手ですが、天然の塩辛さを持つものが大好きです。エビや牡蠣、ナマコ、ハマグリ、海藻類などの海の食べ物は、黒い食材とともにこの時期に積極的に摂りましょう。エビは体を芯から温め腎を強める滋養強壮作用の高い食材。牡蠣もスタミナをつけて体の潤い不足から来る火照りを鎮めます。くるみはその形が脳に似ていることから健脳効果があり、記憶力減退にストップをかけます。その他精力をつけたり、腰や膝を強くする強筋骨効果も。耳が聞こえにくくなってきたら毎日くるみを2、3個食べると効果的な補腎効果の高い食べ物です。

 

いつものおかずにちょっとひと工夫するだけでできる、腎を強めてアンチエイジングに効くレシピをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
礼先生の おすすめ美食同源

角丸四角形: 腎をいたわる冬向け食材 PART 2
海の恵み食材
 

                                             

                                 

くるみとじゃこの甘辛常備菜

くるみのコリコリした食感がアクセントのじゃこの甘辛煮。カルシウムを美味しく補えるいつもの常備菜にひと工夫して冬向けの一品に。お茶漬けやおにぎりの具にしても。

 
 


                                        

 

 

テキスト ボックス: <材料>
ちりめんじゃこ100g、くるみ10粒、鷹の爪1本。(調味料)酒大さじ1、しょうゆ大さじ2、昆布だしの素5g、みりん大さじ1、砂糖大さじ2、おろしにんにく、ごま油少々。
                                 

1、ちりめんじゃこは一度茹でこぼし、塩気を抜く。

2、鍋に調味料をいれて火にかけ、ブクブク泡が立ってとろりとなるまで煮詰める。

3、1のちりめんじゃことくるみ、小口切りした鷹の爪を入れてタレを絡めながら汁気

がなくなるまで煮詰める。仕上げにごま油少々で風味をつける。

 
                                   

 

 

 

 

 

 

牡蠣入り石焼ビビンバ

コチュジャンのパンチが効いているので牡蠣が苦手な人でも大丈夫。石鍋がなくても厚手の鍋にごま油を塗ってご飯とナムルを盛り付け、火を入れるとお焦げができて‘石焼ビビンバ’そのものになりますよ!

 
 


 

                                       

               

            

テキスト ボックス: <材料>
ごはん300g
ほうれん草2分の1束、大根4センチ長さ、パプリカ1個、にんじん2分の1本、牡蠣6粒。
(ナムルの共通の味付け・にんにくすりおろし少々、白すりゴマ小さじ2、塩、ごま油少々)
コチュジャン、糸唐辛子、白炒りゴマ適量。卵黄1個。

1、にんじんは4センチ長さに切って茹で、

水気を切る。ほうれん草は茹でて4センチ長さに切って水気を絞る。大根は繊維に沿って4センチ長さに千切りして茹でて水気を切る。パプリカは細長く切ってごま油少々で炒めておく。牡蠣はボウルに入れて洗い、水けを良く拭き、ごま油大さじ1で両面こんがり焼いておく。全ての材料をそれぞれナムル共通の味付けで別々に下味をつけておく。

2、鍋肌にごま油を塗り、ご飯を敷いて1のナムルを彩りよく並べる。蓋をして弱火で7〜8分ほど加熱する。お焦げが出来ていたら完成。コチュジャン、卵黄を乗せて白炒りゴマを散らし、糸唐辛子を添え、下からしっかりとかき混ぜて食べる。