早いもので秋もすっかり深まってきました。 自然界でも猛暑から一転、急ぐように木々が紅葉したかと思うとそのうち葉をすっかり落として冬の準備に入ります。人も自然界に存在するもののうちの一つ、自然のリズムに逆らえば逆らうほど人は病気へと向かうと中医学では考えます。こんな寒い時期には外へ出てあくせく何かを始めるのではなく、おうちで温かくしてゆったりのんびり過ごすのが冬の養生のコツ。 寒さ厳しい季節に最もいたわるべき臓器は「腎」。 「腎」は腰の部分に1対あり、体を建物にたとえると、腎は土台である基礎のようなところです。ここがしっかりしていると、建物が頑丈で多少の病気にはびくともしない体となります。また、腎は老化を司るため、腎が強い人は同じ年齢でも若々しいと言われています。 腎を強めるには「海から採れるもの」「黒い食べ物」「腎機能そのものをアップするもの」などを、寒さ厳しいこの季節に意識して献立に取り入れるのが重要なポイント。 黒豆は腎に良い食べ物の代表格。血をきれいにして女性を若く美しく保つアンチエイジング食材の定番です。ごぼうは腎が弱ることで出てくる火照りやのぼせなどの体の余分な熱を取り、ごぼうに多く含まれるカリウムが塩分を取り除くので腎機能を助けます。しいたけは免疫力を高めてパワーをつける補気作用の高い食材で、生活習慣予防やガン予防に大変効果的。 今回は腎を強める黒い食材を使った、簡単に作れてアンチエイジングに効く3品をご紹介します!
礼先生の おすすめ美食同源
韓国風 黒豆の甘煮 普通の黒豆の甘煮に飽きたら、ちょっと変わったこんな韓国風煮豆はいかが? 常備菜にして箸休めにも、おつまみにも。少し歯ごたえを残すのが本場流。
<作り方> 1、黒豆は1時間ほど水3カップにつけておく。漬け汁に血液サラサラ成分アントシアニンが溶け出すのでそのまま火にかける。好みの固さになるまで水を足して煮る。 2、豆が柔らかくなり煮汁が少なくなったらAを加えてさらに煮る。 3、汁気がなくなったら、にんにくすりおろしと白炒りゴマを混ぜて器に盛る。
しいたけのチーズ焼き オードブルやおつまみにピッタリの一品。しいたけから出るダシとベーコンやチーズの塩気がドッキングして、お口の中にジュワ〜ッと旨みが広がります!チーズを乗せたしいたけを焼く時はひっくり返さなくてもOK。かさの部分に水滴がついてしっとりして来たら、しいたけの中まで火が通ったサインです。 ごぼうチップス シンプルな調理法なのに、のばした手が止まらなくなるほどのおいしさ! ごぼうは冬向けの食材の中では珍しく体を冷やしますが、油で揚げるという調理法は冷やし過ぎをかなり防ぐことができます。焦げると苦みが出てくるので、その点だけは注意して。ピーラーで薄切りしましたが、太めに切ってもまた別の食感とおいしさがあります。
<作り方> 1、ごぼうは皮をしっかり洗って泥を落とす。 2、ピーラー(皮むき器)で細長くごぼうをスライスしていき、酢水につけてアクをぬく。 3、2をキッチンペーパーで挟んで水気を拭く。 4、ビニール袋に片栗粉を入れ、水気を切ったごぼうも入れたら口を 縛って上下に何度か振る。これで全体にまんべんなく粉がつく。 5、160度の揚げ油でカラッと揚げる。仕上げに塩を振る。
<作り方> 1、しいたけは石づきを根元から取って、かさの内側に軽く塩を振る。 2、2センチ角に切ったベーコンを1枚乗せ、その上にとろけるチーズを乗 せてオーブントースターで焼く。(ひっくり返さなくて良い) 3、チーズが溶けて、しいたけのかさに水滴がついてきたら出来上がり。 4、仕上げに粗引き黒こしょうをたっぷりかけて青味を添える。